1. 花籠の希少価値を決める要素とは
花籠の価値を見極める際、いくつかのポイントが重視されます。
- 材質：竹や藤を使用した花籠は一般的ですが、中でも黒竹や真竹といった高級素材を使ったものは希少価値があります。
- 職人の名前：有名な竹工芸作家である「人間国宝」に指定された者が作った花籠は、高額な取引が期待できます。例えば、「早川尚古斎」や「飯塚小玕斎」の作品は、数十万円から数百万円の価値がつくことも珍しくありません。
- 技法：「編み込み技法」や「透かし技法」など、手の込んだ技術が施されているものは高評価です。特に、「七宝編み」や「網代編み」などの伝統的な編み方が採用されているものは人気があります。
2. 買取市場で注目される花籠の例
実際に遺品整理の場面で見つかる高値で売れる代表的な花籠を紹介します。
- 飯塚小玕斎の「文月花籠」：細やかな透かし編みが特徴で、展示会でも評価が高い作品です。
- 早川尚古斎の「富士見籠」：緻密な編み目と、日本の自然を感じさせるデザインが魅力で、数百万円で取引されるケースもあります。
3. 専門用語で理解する花籠の世界
- 網代編み（あじろあみ）：平たい竹ひごを交互に編み込む技法。強度と美観を兼ね備えています。
- 七宝編み（しっぽうあみ）：丸みを帯びた編み目が特徴で、非常に高度な技術を要します。
- 漆仕上げ：竹の表面を漆でコーティングすることで、耐久性と美しい光沢を与える加工法です。
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